平成22年6月30日 企業会計基準委員会 |
企業会計基準第24号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の公表に伴う他の改正会計基準等の公表 企業会計基準第24号 |
企業会計基準委員会は、平成21 年12 月4 日に企業会計基準第24 号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(以下「企業会計基準第24 号」という。)が公表されたことに伴い、当委員会がこれまで公表した企業会計基準、企業会計基準適用指針及び実務対応報告について、所要の改正を行うための審議を重ね、以下の企業会計基準等の改正を公表しました。 ・改正企業会計基準第6 号「株主資本等変動計算書に関する会計基準」(以下「改正会計基準第6 号」という。) ・改正企業会計基準第12 号「四半期財務諸表に関する会計基準」(以下「改正会計基準第12号」という。) . 改正企業会計基準第17 号「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(以下「改正会計基準第17 号」という。) ・改正企業会計基準適用指針第9 号「株主資本等変動計算書に関する会計基準の適用指針」(以下「改正適用指針第9 号」という。) ・改正企業会計基準適用指針第14 号「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」(以下「改正適用指針第14 号」という。) (基準の概要) ■改正会計基準第6号及び改正適用指針第9号(株主資本等変動計算書関係) ・遡及処理における累積的影響額を株主資本等変動計算書の期首残高に反映する取扱い(改正会計基準第6号第5項等) 企業会計基準第24号により、遡及処理における累積的影響額を期首残高に反映する取扱いが定められたことから、株主資本等変動計算書に表示されている各項目の前期末残高を当期首残高に改正する。また、遡及処理を行った場合には、表示期間のうち最も古い期間の株主資本等変動計算書の期首残高に対する、表示期間より前の期間の累積的影響額を区分表示するとともに、遡及処理後の期首残高を記載しなければならない。 ・適用時期(改正会計基準第6号第13-2項及び改正適用指針第9号第14-2項) 平成23年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度から適用する。 . ■改正会計基準第12号及び改正適用指針第14号(四半期財務諸表関係) ・会計方針の変更(改正会計基準第12号第10-2項及び第21-2項) 会計方針の変更を行う場合、企業会計基準第24号第6項及び第7項に準じて、過去の期間に新たな会計方針を遡及適用する。ただし、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更の場合で、会計基準等に特定の経過的な取扱いが定められているときは、その経過的な取扱いに従う。 ・遡及適用の原則的な取扱いが実務上不可能な場合(改正会計基準第12号第10-3項及び第21-3項) 遡及適用の原則的な取扱いが実務上不可能な場合は、企業会計基準第24号第9項に準じて取り扱う。ただし、第2四半期会計期間以降に会計方針の変更を行う際に、当年度の期首時点において、過去の期間のすべてに新たな会計方針を遡及適用した場合の累積的影響額を算定することが実務上不可能なとき(企業会計基準第24号第9項(2))は、当年度の期首以前の実行可能な最も古い日から将来にわたり新たな会計方針を適用する。 ・過去の誤謬の訂正(改正会計基準第12号第16-2項及び第22-2項) 過去の財務諸表及び四半期財務諸表における誤謬が発見された場合には、企業会計基準第24 号第21 項に準じて修正再表示を行う。 ・表示方法の変更(改正会計基準第12号第18-2項及び第24-2項) 四半期財務諸表の表示方法を変更した場合、企業会計基準第24号第14項に準じて財務諸表の組替えを行う。ただし、財務諸表の組替えが実務上不可能な場合には、財務諸表の組替えが実行可能な最も古い期間から新たな表示方法を適用する。 ・注記事項(改正会計基準第12号第19項及び第25項並びに改正適用指針第14号第36項) 会計方針の変更等を行った場合には、次の事項を注記する。 ・ 重要な会計方針について変更を行った場合には、変更を行った四半期会計期間以後において、その内容、その理由及び影響額 ・ 会計上の見積りについて重要な変更を行った場合には、変更を行った四半期会計期間以後において、その内容及び影響額 ・ 会計方針の変更を会計上の見積りの変更と区分することが困難な場合には、変更を行った四半期会計期間以後において、変更の内容、その理由及び影響額 ・ 四半期財務諸表の表示方法を変更した場合には、その内容 ・ 過去の誤謬の修正再表示を行った場合には、その内容及び影響額 ・1株当たり情報(改正適用指針第14号第51-2項から第53項及び第55-2項から第57項) 企業会計基準第2 号「1 株当たり当期純利益に関する会計基準」(以下「企業会計基準第2 号」という。)及び企業会計基準適用指針第4 号「1 株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」の改正に伴い、会計方針の変更及び過去の誤謬の訂正が行われた場合、並びに株式併合又は株式分割が行われた場合の四半期財務諸表における1 株当たり情報の取扱いについても、年度と同様の改正を行う。 ・包括利益の表示(改正会計基準第12号第5項、第6項、第7項(2)、第19項(7)B、(17)@及び(18)並びに第25項(5-2)B、(16)@及び(17)並びに改正適用指針第14号第20項、第31項、第51項(1)、第67項、第71項並びに第77項(3)) 企業会計基準第25号の公表に伴い、四半期財務諸表の範囲について、改正を行う。なお、現在企業会計審議会で個別財務諸表に関する全般的な議論が行われているため、当委員会では、企業会計基準第25号の個別財務諸表への適用を求めるかどうかについては、当該審議の状況も踏まえて対応することとし、企業会計基準第25号の公表から1 年後を目途に判断することとしている。したがって、改正会計基準第12号及び改正適用指針第14号における、包括利益の表示に関連した事項の四半期個別財務諸表への適用についても、これと同様になる。 ・ 適用時期(改正会計基準第12号第28-8項及び第28-9項並びに改正適用指針第14号第81-4項) 次の(1)、(2)の事項を除き、企業会計基準第24号と同様とする(平成23年4月1日以後開始する事業年度の期首以後に行われる会計上の変更及び過去の誤謬の訂正から適用) (1)株式併合又は株式分割が行われた場合の1株当たり情報の算定に関連した改正適用指針第14 号第52 項、第53 項、第56 項及び第57 項の適用時期は、平成22年に改正された企業会計基準第2号の適用時期と同様とする。 (2)包括利益の表示に関連した改正会計基準第12号第5項等及び改正適用指針第14 号第20項等の適用時期は、企業会計基準第25号の適用時期と同様とする。 ■改正会計基準第17号(セグメント情報等関係) .・事業セグメントの量的な重要性の変化により、報告セグメントとして開示する事業セグメントの範囲を変更する場合の取扱い(改正会計基準第17 号第16 項) 量的な重要性の変化によって、報告セグメントとして開示する事業セグメントの範囲を変更する場合には、その旨及び前年度のセグメント情報を当年度の報告セグメントの区分により作り直した情報を開示しなければならない。ただし、当該情報を開示することが実務上困難な場合には、セグメント情報に与える影響を開示することができる。 ・適用時期(改正会計基準第17号第39-2項) 企業会計基準第24号と同様とする(平成23年4月1日以後開始する事業年度の期首以後に行われる会計上の変更及び過去の誤謬の訂正から適用)。 (詳細については、企業会計基準委員会ホームページをご覧ください。) |