平成22年12月22日

企業会計基準委員会

企業会計基準公開草案第45号(企業会計基準第12号の改正案) 「四半期財務諸表に関する会計基準(案)」及び企業会計基準適用指針公開草案第42号(企業会計基準適用指針第14号の改正案) 「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針(案)」等の公表



企業会計基準委員会より、企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第14号「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」並びにこれらに関連する企業会計基準及び企業会計基準適用指針(以下「四半期会計基準等」という。) について、次の企業会計基準及び適用指針を改正する公開草案(以下「本公開草案」という。)が公表されました。

企業会計基準公開草案第45号(企業会計基準第12号の改正案)「四半期財務諸表に関する会計基準(案)」(以下「会計基準案第45号」という。)
企業会計基準公開草案第46号(企業会計基準第20号の改正案)「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準(案)」(以下「会計基準案第46号」という。)
企業会計基準適用指針公開草案第41号(企業会計基準適用指針第4号の改正案)「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「適用指針案第41号」という。)
企業会計基準適用指針公開草案第42号(企業会計基準適用指針第14号の改正案)「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「適用指針案第42号」という。)
企業会計基準適用指針公開草案第43号(企業会計基準適用指針第15号の改正案)「一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指針(案)」(以下「適用指針案第43号」という。)
企業会計基準適用指針公開草案第44号(企業会計基準適用指針第16号の改正案)「リース取引に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「適用指針案第44号」という。)
企業会計基準適用指針公開草案第45号(企業会計基準適用指針第19号の改正案)「金融商品の時価等の開示に関する適用指針(案)」(以下「適用指針案第45号」という。)
企業会計基準適用指針公開草案第46号(企業会計基準適用指針第21号の改正案)「資産除去債務に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「適用指針案第46号」という。)

本公開草案に関するコメントの期限は、平成23年1月25日となっています。

(本公開草案の概要)
 目的及び経緯
上場会社等を対象とする四半期報告制度は、平成20年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度から導入されており、四半期連結財務諸表及び四半期個別財務諸表(以下合わせて「四半期財務諸表」という。)に適用される会計処理及び開示については、四半期会計基準等に取扱いが定められている。
四半期会計基準等については、財務諸表作成者から半期報告制度を採用している欧州等と比較して開示書類の作成負担が過重であるため四半期報告の大幅な簡素化を要望する意見が寄せられ、また、平成22年6月に閣議決定された「新成長戦略」において、我が国の企業・産業の成長を支える金融等の観点から、「四半期報告の大幅な簡素化」が盛り込まれ、平成22年度中に所要の改革を行うこととされた。公益財団法人財務会計基準機構内に設けられている基準諮問会議では、こうした背景を踏まえ、特に第1四半期及び第3四半期については大幅な簡素化が必要であるとの意見も考慮して四半期会計基準等を見直すことが適当であるとする提言を当委員会に行った。当委員会としては、この基準諮問会議からの提言の趣旨を踏まえ、四半期報告制度導入から2年経過したことによる適用状況のレビューという視点も加味し、四半期会計基準等の見直しを検討した。
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. 四半期財務諸表の範囲
期首からの累計期間の四半期財務諸表は、四半期貸借対照表、四半期損益計算書及び四半期包括利益計算書(又は四半期損益及び包括利益計算書)並びに四半期キャッシュ・フロー計算書から構成される。ただし、第1 四半期会計期間及び第3 四半期会計期間においては四半期キャッシュ・フロー計算書を省略することができるものとする。なお、四半期キャッシュ・フロー計算書を省略する場合、期首からの累計期間に係る減価償却費及びのれんの償却額を注記するものとする(会計基準案第45号第5-2項及び第6-2項、第19項(20-2)及び第25 項(19-2)並びに第36-2 項参照)。

.. 四半期損益計算書等の開示対象期間
四半期報告書に含まれる四半期損益計算書及び四半期包括利益計算書(又は四半期損益及び包括利益計算書)の開示対象期間は、期首からの累計期間及び前年度における対応する期間とする。なお、任意で四半期会計期間を四半期損益計算書及び包括利益計算書(又は四半期損益及び包括利益計算書)の開示対象期間として期首からの累計期間と併せて開示することができるものとする(会計基準案第45号第7項(2)、第7-2項及び第37-2項並びに適用指針案第41号第37-2項参照)。

.. 注記事項
注記事項(四半期損益計算書の開示対象期間の見直しに伴うものを除く。)について簡素化を行うこととする(会計基準案第45 号第55-2 項参照)。
(1)「四半期財務諸表に関する会計基準」及び「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」から削除することとした注記事項
(2)「四半期財務諸表に関する会計基準」及び「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」の記載内容を見直すこととした注記事項
(3)関連する会計基準等での注記事項の見直し企業集団又は企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適切に判断するために重要なその他の事項の例として、四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針第80項に掲げられている項目を見直すことに合わせて、四半期財務諸表における注記事項に掲げている@賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準、A一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指針、Bリース取引に関する会計基準の適用指針及びC資産除去債務に関する会計基準の適用指針についても、見直しを行うこととした (適用指針案第42号第115項、会計基準案第46号第32項、適用指針案第43号第13項、適用指針案第44号第84項及び第85項並びに適用指針案第46号第30項参照)。

.. 適用時期
平成23年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の第1四半期会計期間から適用する(会計基準案第45 号第28-10 項参照)。

(詳細は企業会計基準委員会ホームページをご覧ください。)